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スーパーの元店長が教える、「値引きタイム」攻略法! 水曜・日曜の“裏”値引きとは?

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(画像:写真AC)

食品スーパーに関する疑問や消費者が知らない裏側を、創業105年にあたる2017年に倒産した老舗スーパー「やまと」の元3代目社長で『こうして店は潰れた~地域土着スーパー「やまと」の教訓~』(商業界)の著者・小林久氏に解説してもらいます。今回のテーマは「値引きタイム攻略法」。

目次

スーパーの「値引きタイム」、胸を張って購入して!
値引きのタイミングは3回! お弁当は午後2時~4時頃にも値引き
大手スーパーでは値引き前商品の「事前確保」を禁止
“裏”値引きタイムは3つ
値引き品の「ついで買い」をスーパーは狙う

スーパーの「値引きタイム」、胸を張って購入して!

 スーパーの「値引きタイム」といえば、主に夕方から閉店間際にかけて、見切り品や割引シールが続々と登場する時間帯です。消費者にとっては家計を助ける絶好のチャンス。今回は、元スーパー社長の視点から、「値引きタイム」を最大限に活用するテクニックと、店の値引き販売の裏側をお伝えします。

 値引きされる商品には、消費期限が迫ったお惣菜や弁当、寿司を含む刺身類、精肉などの「生鮮品」や、豆腐や牛乳などの「日配品」があります。消費者にとってお得な買い物チャンスであるのと同時に、店側も売れ残って廃棄するより値引きして完売するほうが、利益確保と食品ロスの防止にもつながります。

 スーパーではあらかじめ多少の値引きが発生することを想定して「商品売価」を設定していますから、「値引き商品を買うのは恥ずかしい」などと思わず、「食品ロスの防止に貢献している」「スーパーのためにもなる」と胸を張って購入してください。

値引きのタイミングは3回! お弁当は午後2時~4時頃にも値引き

 値引きは通常、夕方から閉店時間にかけて2~3回に分けて段階的に行われます。

 基本的な値引きのタイミングは、①夕方4時~5時ごろ(1~2割引)、②夜7時~8時ごろ(2~3割引)、③閉店1~2時間前(3~5割引)ですが、夏と冬では来店客のピーク時間が異なるため、「値引きタイム」も変化します。また、急な雨などの天候によって値引きが早まることもあります。

 最近、「半額シール」を見る機会が減ったと感じませんか? やはり、店も定価で購入してくれたお客さんに申し訳ないと感じているのです。そのため、「半額引き」をジッと待つよりも、次点で最大値引きの「3割引」を狙うのが賢い選択といえるでしょう。

 お惣菜に関しては、お昼と夕方に販売のピークがあるので、午後2時~4時頃に弁当などを売り切るための「値引きタイム」が追加されます。

 ぜひ行きつけのスーパーの値引きの「クセ」を知って攻略してください。

大手スーパーでは値引き前商品の「事前確保」を禁止

 困ったことに、商品を買い物カゴに入れた直後に「値引きタイム」が始まることがあります。購入した数分後に値引きシールが貼られ、売り場に人が群がる中、自分だけ定価で買う羽目になりそう……これは悲劇ともいえますね。

 こうしたとき、「シールを貼ってほしい」と店員へお願いすることは可能なのか? 店の対応は2つに分かれます。

・店員への値引き要請をを一切禁止(値引きを見越して事前に商品確保する行為の抑止目的)

・店員の判断で値引き対応(売り場の残数などを客観的に見て、明らかにお客さんが不利になる時)

 大手スーパーでは「事前確保」の手口が横行したため、張り紙で禁止を告知するほどです。「値引きタイム」に売り場が混乱すれば、それ目的でない客も利用しづらくなり、誰も得をしません。

 もし本当に、ちょうど商品を確保した後に「値引きタイム」が始まった場合は、正直に店員さんに申し出てください。スタッフもプロですから、正直なあなたのお願いなら聞いてくれるかもしれません。1パックだけなら……。

“裏”値引きタイムは3つ

 「値引きタイム」は夕方から閉店間際がメインですが、それ以外にも“裏”値引きタイムがあります。

① スーパーの開店直後

 前日に売れ残った野菜や果物、揚げ物がワゴンや値引きコーナーに並びます。これを目当てに開店前から並ぶ客も多いです。

② 水曜日と日曜日、定休日前の夕方

 生鮮市場は基本的に水曜日と日曜日が休みとなり、魚や野菜の入荷がありません。そのため、担当者はこの曜日に在庫を売り切り、翌日に新鮮な商品を仕入れようとします。定休日前も同様です。特に鮮魚売り場の値引きに期待してください。

③天候不順翌日の「パン売り場」

 パンメーカーへの発注は、前週に翌週1週間分をまとめて注文します。そのため、急な天候不順で売れ残っても翌日の変更や取り消しが効きません。よく知るパンメーカーの菓子パンや調理パンにたくさん「値引きシール」が貼られている光景をドラッグストアなどで見かけませんか? パンは賞味期限が短いため、早く在庫を処分する必要があるのです。 

④ 閉店前30分

 例外もありますが、一般的にこの時間が最後の狙い目です。「収穫なし」の可能性もあるものの、閉店間際に「刺身盛り合わせ」や「焼肉セット」などの高額商品が目立つ場所に移動し、大幅値引きされることがあります。売れ残れば廃棄しかありません、「まとめて買うから安くして!」といった交渉は、あなたの腕次第です。

値引き品の「ついで買い」をスーパーは狙う

 ただし、スーパー側も単に値引きシールを貼っているわけではありません。そこにはしっかりした戦略が潜んでいます。

 値引きで安く買えたお客さんの多くは、その差額でついもう一品買ってしまう傾向があります。そこで店側は「ついで買い」を誘い、値引き分の損失を回収しようと仕掛けてきます。

 ですからあなたは引っかからないように、値引きされたコロッケの隣にある利益率の高い「サラダ」や、半額になった弁当の隣にある「唐揚げ」の誘惑に負けてはいけないのです。「値引き商品」と「利益商品」は常に隣り合わせにあり、あなたを罠にはめようとしています(笑)。

 従業員目線で見ると、セルフレジの普及で割引会計の手間は減ったかと思いきや、「値引きシール」の仕組みが変わったため実は変わっていません。従来の対面レジでは、担当者が値引き額を入力してからバーコードを読み取っていたところ、セルフレジには不正防止のため「値引きボタン」がないため、店側は値引き情報が入ったバーコードを既存のシールの上に貼る方式を採用しています。

 「2割引」や「半額」のシールを貼るほかにも、商品情報やパック数を機械に登録する必要があります。あなたの「勝利」の裏には、従業員のそうしたご苦労があってのものです。店と客のお互いが感謝の気持ちを忘れてはいけませんね。

「値引きタイム」は、家計を助けるだけでなく、食品ロス削減にも貢献できるお得な機会です。スーパーごとの値引きの傾向やタイミングを把握し、マナーを守って賢く利用しましょう。きっとあなたも「値引きタイム」の達人になれるはずです

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  • 小林久(元スーパーやまと社長)
  • 小林久(元スーパーやまと社長)

    1962年山梨県韮崎市生まれ、山梨県立韮崎高校、明治大学商学部卒。山梨県に最盛期16店舗、年商64億円を稼いでいた創業105年の老舗スーパー「やまと」の元3代目社長。先代からの赤字経営を引き継ぎ「破綻スーパー再生」を軸に短期間で業績を回復した。2014年頃から大手資本の進出により次第に経営が悪化、17年12月に倒産。自身も自己破産へ。自身の失敗から得た教訓を企業にアドバイスしている。著書『こうして店は潰れた~地域土着スーパー「やまと」の教訓~』(商業界)『続・こうして店は潰れた』(同文舘出版)。

    公式サイト

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