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【スーパーの価格表示に関するアンケート結果】「税込表示を優先してほしい」96%、「税抜」は1%(票数9193)

スーパーマーケットファンが実施した価格表示に関するアンケートに9000以上の票が集まりました。その結果をお伝えします。

【スーパーの価格表示に関するアンケート調査結果】9,193票の9割以上が「税込表示を優先」求める理由は?の画像1
ドラッグスストアのコスモスは税込表示(写真:スーパーマーケットファン)

目次

調査概要と結果
「税込価格を優先してほしい」圧倒的多数、その理由は?
「税抜き表示を優先してほしい」少数派にも理由あり
「どちらでもよい」冷静な声も
なぜスーパーは「税込」を大きく表示しないのか?
「安く見せる」よりも「ちゃんと伝える」姿勢が見直されている

調査概要と調査結果

 2021年から「税込価格での表示(総額表示)」が法律で義務付けられているにもかかわらず、いまでも多くのスーパーでは税抜価格を大きく見せる“演出”が続いています。

 なぜ“税抜表示を大きく見せる”手法が今も続いているのか? そして、私たち消費者はどんな価格表示を本当は求めているのか?

 今回、「スーパーマーケットファン」ではアンケートを実施。その結果から見えてきたのは、表示の大小だけでなく、生活に直結する“安心感”や“信頼”を求める消費者の声でした。

【調査概要】
実施主体: スーパーマーケットファン
調査期間: 2025年9月12日~2025年9月23日
調査方法: ウェブアンケート
有効回答数: 9,193票

【スーパーマーケットファン世論調査】
税込と税抜、どちらの価格表示を優先してほしいですか?

回答数9,193【スーパーの価格表示に関する消費者の不満】9割以上が「税込表示を優先」求めるワケは?の画像1
アンケート調査結果

税込価格を優先してほしい(8,783票)…96%

どちらでもよい(245票)…3%

税抜価格を優先してほしい(165票)…1%

「税込価格を優先してほしい」……圧倒的多数、その理由は?

 アンケートでは96%という圧倒的な割合で「税込価格を優先してほしい」という回答が集まりました。

 コメントを見ると、多くは「分かりやすさ」「計算のしやすさ」「家計管理のしやすさ」といった、日々の暮らしに直結する理由が挙げられています。

「支払う総額がハッキリする」
「いくら払うのかが一目で分かるのが大事」
「家計の一日の予算で買い物がしやすい」
「計算が楽。レジで“高い!”と思いたくない」
「異業種では当たり前。中古車も新車も税込表示です」

 なかには「税込表示が小さく、レジで高く感じる」など、税込表示がわからないことによる“割高感”を避けたい心理も見受けられました。

 また「行政がもっと指導してほしい」という声もあり、表示の透明性への期待も高まっています。

「税抜き表示を優先してほしい」……少数派にも理由あり

 一方で、「税抜表示を優先してほしい」と答えた少数派にも、本体価格を正確に把握したいという思いがあるようです。

「本体価格が知りたい。消費税率が違うので税込だと比べにくい」
「税抜の方が他店と比較しやすい」

 しかし、こういった意見は全体のわずか1%にすぎず、「比較のしやすさよりわかりやすさ」が求められていることが浮かび上がりました。

「どちらでもよい」……冷静な声も

 中立派の「どちらでもよい」と答えた人からは、冷静な意見も。

「結局支払う金額は同じだから、気にしていない」
「税込も表示されているので、表記の大小で惑わされることはない」

 表示のされ方にはこだわらない人も一定数いるものの、「読み間違いが起きないこと」が前提のようです。

「安く見せる」よりも「ちゃんと伝える」姿勢が見直されている

 実は税込表示を小さく記す背景には、22年から続く原材料費・人件費・物流費などのコスト上昇があります。

 スーパー各社は、値上げの印象をやわらげるため、税込表示から税抜表示へひっそりと切り替えてきたのです。

 例えば、全国に展開するディスカウント大手「トライアル」は、かつて税込価格のみの表示で「わかりやすい」「良心的」と高く評価されていました。

 ところが25年5月、税抜価格の記載、さらに税抜価格を大きく表示する方式に変更。

 一部では実質的な値上げも伴い、SNSでは「表示を変えただけで、結局高くなった」という指摘、「税込表示がわかりやすかったのに」といった落胆の声が広がっています。

 その一方で、「税込価格」だけの表示で勝負し続けているのが「コスモスドラッグ」です。

 大きく税込価格を打ち出し、“消費者がわかりやすい”表示を貫いています。「安く見せる」よりも「ちゃんと伝える」姿勢が、今見直されつつあるのです。

 こうした「値上げを感じさせない工夫」や「率直に価格を伝える方式」が、スーパー間の価格競争を過熱させています。そしてこの姿勢が、消費者との「信頼」の間に小さなズレを生じさせているのかもしれません。

調査結果の引用・転載について

本レポートの著作権は、ヴィヴァルディ・インク株式会社が保有します。引用・転載される際は、必ず「スーパーマーケットファン調べ」と出典を明記してご利用いただくようお願いします。その際、引用・転載される旨を当社までご一報ください。

自社商品の宣伝・広告・販促を目的とした使用を検討されている場合は、必ず事前に当社までご相談ください。引用・転載されたことにより利用者または第三者に損害その他トラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いません。

引用・転載の報告:https://supermarket-fan.jp/contact

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