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- 2025/04/15 12:00
30億円の減益【カスミ】、店内カフェは「スーパーとは思えない」! 万人向けとは言い難い?
カスミ八潮大曽根店(写真:スーパーマーケットファン) 減益の苦境に立たされるスーパーマーケットチェーン「カスミ」。2024年11月1日に埼玉県八潮市でオープンした八潮大曽根店には、店内でバイオーダーの食事を提供する「DELY BREAD」というカフェが設置されています。グルメライターがその実力を確かめるべく、店舗を訪れて実食してきました。
目次
・【カスミ】とは? 減収減益の苦境
・【カスミ】カフェ「DELY BREAD」とは?
・1,078円「もっちり生パスタのジェノベーセ」実食!
・165円「黒ぶどうシャーベット」など実食
・【カスミ】のカフェはスーパーとは思えないほど攻めた味わい!※2024年11月2日時点の情報です。
※最新の情報は公式サイト等をご確認ください。【カスミ】30億円の減益
株式会社カスミが運営するスーパーマーケットチェーン「カスミ」。茨城県を発祥とし、神奈川県以外の関東1都5県に195店舗(2024年4月末時点、公式サイトによる)を展開しています。
株式会社カスミの親会社で、マルエツ、マックスバリュ関東、いなげやも傘下とするユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(U.S.M.H)が24年7月9日に発表した2025年2月期第1四半期決算によると、同社の営業利益は前年比で95.0%減収の5800万円に。
「マルエツ」は増収増益となったものの、「カスミ」は営業収益が前年比3.1%減となり、足を引っ張った形となっていました。
このほど発表になった25年2月期の決算でも、U.S.M.Hの営業利益は13.4%減で59億7800万円。カスミの純利益は前期比30億円の減益となったと報じられ、低迷が続いています。
そんな苦境に立たされている同チェーンは、高級路線の新業態「BLANDE」を近年出店。店内に、「DELY BREAD」というイートイン・カフェスペースを設けている店舗もあります。
【カスミ】カフェ「DELY BREAD」とは?
以前に「ヤオコー」の久喜吉羽店に設置された店内カフェコーナー「ヤオコー デリ&カフェ」を取材で訪れた筆者。
同じく新店舗で店内カフェを打ち出してきた「カスミ」に興味を抱いたため、店舗を訪れて実食することにしました。
買い物を終え、本命である「DELY BREAD」に向かい、食事をすることに。こちらは、レジでの支払い後、番号の書かれた食券を渡され、イートインコーナー内にあるモニターにその番号が表示されたら商品を受け取りにいく、という方式を採用しているようです。
購入した4品(写真:スーパーマーケットファン) 今回は「もっちり生パスタのジェノベーセ」(1,078円)にドリンクを付けられるAセット(220円)で「ダージリン」のアイスをチョイスし、さらにデザートとして「黒ぶどうシャーベット」(165円)、「笠間栗ジェラート」(220円)も合わせて注文しました。
【カスミ】1,078円「もっちり生パスタのジェノベーセ」実食!
まずは「もっちり生パスタのジェノベーゼ」から実食します。
ジェノベーゼソースが絡んだ太めの生パスタには、粉チーズやバジルと思われるハーブが振りかけられ、トマトが合わせられています。
「もっちり生パスタのジェノベーゼ」のアップ(写真:スーパーマーケットファン) ジェノベーゼソースが絡んだパスタには、粉チーズやバジルと思われるハーブが振りかけられています(写真:スーパーマーケットファン) 皿の縁まで粉チーズなどが飛んでるのもオシャレ?(写真:スーパーマーケットファン) 一般的な市販品に比べるとかなりシンプルな味付けのソースと、もっちりとコシの強い麺の相性がかなり良く、ちょっとオシャレな味わい。
人によっては物足りなく感じる場合もありそうですが、筆者的には「いい素材をつかってます!」という自信が伝わってくるような気がしてアリでした。
パスタの後ろにはレタスが敷かれていました((写真:スーパーマーケットファン) 名前のとおりもっちりとしたパスタは、素材の味が生きたソースと相性◎(写真:スーパーマーケットファン) 一方で、食いしん坊な筆者にしてみると、価格の割にちょっと量が少ないな、と感じてしまった部分は否めません。また、皿の縁まで粉チーズやハーブが散っているのが若干気になりました。
いわゆるオシャレなカフェの量や価格帯と比較するのであれば、それでも十分に安いといえるのかもしれませんが、こうした店内カフェにおいては、お得感も求めてしまうという人は多いのではないでしょうか。
「ああ、こういうところも高級路線なんだな」と思ってしまった次第です。
Aセットで頼んだ「ダージリン」のアイスは、期待通りの味と表現するのがぴったりの味わいでした。
ダージリンアイスティー(写真:スーパーマーケットファン) 【カスミ】165円「黒ぶどうシャーベット」など実食
続いてデザートのシャーベットとジェラートを食べてみます。
「黒ぶどうシャーベット」と「笠間栗ジェラート」のアップ(写真:スーパーマーケットファン) 「黒ぶどうシャーベット」にはなんとぶどうの皮が練り込まれておりビックリ(写真:スーパーマーケットファン) 「黒ぶどうシャーベット」は、一般的なぶどうフレーバーよりもかなりリアルな再現度。
爽やかさや風味のみならず、青臭さまでもがきっちりと感じられる味わいでビックリ! シャーベットの中には細かく刻まれたぶどうの皮が練り込まれており、皮ごと食べられるぶどうを食べているような気分になる一品でした。
率直に言わせてもらえば、筆者にとっては100点満点の味わいで、これを食べるためにもう一度訪れたいと思わせるだけの一品です。
とはいえ、ここまで攻めたフレーバーにすると、万人向けとは言い難く、かなり好き嫌いが分かれるだろうな、とも思いました。
「笠間栗ジェラート」も、栗きんとんを食べているのかと思うほど、素材の味が強く出ていました(写真:スーパーマーケットファン) 「笠間栗ジェラート」も、栗きんとんに勝るとも劣らないレベルで濃厚な栗の風味があり、こちらは筆者的には「おいしいけどジェラートとしてはもう少し軽いほうがいいかも……」と感じてしまうことに。
「もっちり生パスタのジェノベーゼ」のシンプルな味付けしかり、シャーベットやジェラートの攻めすぎた味わいしかり、“素材を生かす”というのが「DELY BREAD」のイズムということなのかもしれません。
【カスミ】カフェ、スーパーとは思えないほど攻めた味わい
「DELY BREAD」は素材の魅力を活かしつつ、スーパー内に設置されたカフェとは思えないほどに攻めた味わいの品を提供する、というのが特徴のように感じられます。
同じスーパーマーケットチェーンの店内カフェでいうと、「ヤオコー デリ&カフェ」は、同チェーンで販売しているおなじみの味わいを、作り立てで食べられるというのが特徴となっていました。
そのラインアップは、インストアベーカリーで売られている「ロイヤルブレッド」を使った「厚切りトースト」のモーニングセットと、総菜コーナーで販売されている「手仕込みロースとんかつ」を作りたてで提供する「手仕込みロースとんかつ定食」「手仕込みかつ重」を中心としたものです。
「DELY BREAD」の攻めた姿勢はこれと異なり、スーパーのカフェと一口に言っても、かなり違いがあるんだなあと思った次第です。現在は苦境に立たされている「カスミ」ですが、その状況を乗り越え、この攻めた味わいが多くの人に楽しんでもらえるようになれるよう、今後も応援していきたいと思います!
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