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コスパで人気のシャンプー【海のうるおい藻】とは? 元美容師が「おすすめできない」理由

ドラッグストアやネットストアを席巻する、ヘアケア用品。購入後に「こんなはずじゃなかった……」と落ち込まないために、元美容師・AKKOが話題の商品を解説します! 

コスパで人気のシャンプー【海のうるおい藻】とは? 元美容師が「おすすめできない」理由の画像2
(写真:スーパーマーケットファン)

目次

クラシエ【海のうるおい藻】とは? 元美容師が成分解説
保湿成分は豊富だが……
主成分「ラウレス硫酸Na」の問題点

うるおいとツヤを与える?
見逃せない化学物質「安息香酸Na」

弱酸性は皮膚の弱い方に最適

クラシエ【海のうるおい藻】とは?

 海のミネラルをたっぷり含んだクラシエのシャンプー「海のうるおい藻」を使ったことはありますか? コスパが良く1996年の発売以来、ドラックストアには必ずといっていいほどラインアップされる人気商品です。

コスパで人気のシャンプー【海のうるおい藻】とは? 元美容師が「おすすめできない」理由の画像1
海のうるおい藻 うるおいケア リンスインシャンプー ポンプ 490ml 海藻 保湿

 コスパの高さと使用感の良さから、「愛用してる」「なくなったら困る!」と熱く支持する声がある一方で、「危険」「髪がごわつく」といったワードがネット上で目に入ります。 

 そこで今回は、「海のうるおい藻」について良いといわれている点と、悪い点について元美容師の観点から解説していきます。

【海のうるおい藻】保湿成分は豊富だが……

 2022年3月にリニューアルされ、11種類の「海藻成分」と「海洋深層水」を従来品より1.5倍増量。海洋性うるおい成分(加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン)と真珠タンパクエキス(加水分解コンキオリン)で、ダメージで傷んだ髪を補強、髪の芯までうるおいを与えるといいます。

<11種類の海藻成分>
コンブ、ワカメ、ヒジキ、モズク、テングサ、アサクサノリ、アオノリ、オゴノリ、マフノリ、トサカノリ、ヒバマタ

<海洋深層水とは>
1,000m以上という深さを持つ富山湾からくみ出された、ミネラルのバランスがよい水。

主成分「ラウレス硫酸Na」の問題点

 というように、「11種類の海藻成分」などの成分でダメージ髪のケアを全面に出していますが、たくさん混ぜ込めばいいわけではありません。どの割合で、どのような効果があって配合しているのか疑問なところです。

 安価な価格設定でありながらも優れた洗浄力という点は大きな魅力ですが、リーズナブルなシャンプーの常連である「ラウレス硫酸Na」が主成分です。

 これは強力な洗浄能力を持ち、頭皮の余分な皮脂や水分までもがきれいさっぱり洗い流され、地肌は焼け野原状態に……。人によっては、目や皮膚への刺激性が強くトラブルの原因ともなりかねません。

 洗浄効果を抑えるために「ジメチコン」などが配合されていると推察しますが、「ラウレス硫酸Na」の脱脂作用や刺激性はそれ以上に強いことから、多少プラスした程度では十分な緩和は難しいと感じます。

 ヘアケアを第一とするならば普段使いにはおすすめできません。

【海のうるおい藻】うるおいとツヤを与える?

 2014年時のリニューアルでは「ディープマリン美容エッセンス」が新配合され、ダメージでパサついた髪の内部に浸透し、表面のキューティクルを整えることで、さらなる「うるおい」と「ツヤ」を与えるとのこと。

 さらに、オセアニア海域に生息する魚「オレンジラフィー」から抽出した天然オイル「オレンジラフィーオイル」が配合されており、高い浸透性から保湿効果が抜群なんだとか。

 22年に再リニューアルした段階で、これら成分の記載が公式情報等でも確認できないため、現在は配合されていないのかもしれません。

見逃せない化学物質「安息香酸Na」

 一方で、カビなどの微生物に強い抗菌力を発揮する化学物質「安息香酸Na」が使用されている点は見逃せません。

 同成分は安全性が低いとされており、アレルギー性や光毒性などのリスクもあるといいます。安全性の面から1%以下の配合量が規制されているほどです。

 コスパを重視するとやむを得ない選択なのかも知れませんが、サロンシャンプーの成分表記ではまず、目にしない成分ではあります。

【海のうるおい藻】弱酸性は皮膚の弱い方に最適

 口コミサイト等では、爽やかで優雅なアクアフローラルマリンの香りが絶賛されており、バスタイムを満喫できるといった声が目立ちました。

 また、頭皮や髪に優しい弱酸性であることが幅広い年齢層から支持を得ています。

 弱酸性のシャンプーは、頭皮や髪と同じpH値(3.0以上6.0未満)で、刺激を最小限に抑えます。 頭皮や髪を弱酸性に近づけることは、健やかな状態を保つことにつながり、皮膚の弱い方やお子さまには最適です。

 一方で、アルカリ性のシャンプーに比べ洗浄力の弱さがデメリットとなります。よって、一概に「弱酸性がおすすめ」とは言い難く、自身の頭皮や髪のコンディションによってシャンプー選びをすることが大切です。

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  • AKKO(元美容師・ライター)
  • AKKO(元美容師・ライター)

    山野美容専門学校卒業後、美容師として10年以上現場を経験。およそ2万体近くのヘアーと向き合う。一線を退いた後、成人式や七五三、特殊セットなど、これまで疎遠だったジャンルへ地味に進出する傍ら、2016年にライターへ転身。これまで培った知識や経験を生かしながら、美容情報を発信している。

    公式サイト

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