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イオン系列のディスカウントストア「Big-A（ビッグ・エー）」が、関東エリアにおいてかなりのスピードで出店を増やしています。同じくイオン系のディスカウントストア「アコレ」からシフトするケースも多く、その猛攻勢は驚きです。実際に、店を利用してきました。

目次

・【Big-A】とは？　今年度は約50店舗の出店予定！
・【Big-A】買い物してみた！
・イオンのディスカウントストア限定の激安PB品ズラリ！
・【Big-A】まるでディスカウント型「まいばすけっと」？

【Big-A】とは？　今年度は約50店舗の出店予定！

　イオングループの株式会社ビッグ・エーが運営するディスカウントストア「Big-A」。

1979年11月に1号店をオープンし、 以後、東京、千葉、茨城に続々と出店。現在は、一都三県で321店を展開しています（2024年10月1日時点）。

 19年2月に親会社がダイエーからイオンに変更となり、21年にはイオンのディスカウトストア「アコレ」と経営統合。24年に大量閉店したアコレがBig-Aに生まれ変わるケースも多くとなっています。

　公式サイトによると、ビッグ・エーのコンセプトは、「安全・新鮮な美味しさをいつでもお安く！」「日本の農業・漁業　畜産業を応援」「ビッグ・エー独自の商品開発で高品質と低価格を両立」とのこと。

　「ダイヤモンド・チェーンストア」23年11月15日号（ダイヤモンド社）によると、24年度に20店の出店を予定し、25年度はさらに約50店舗の新規出店を計画しているそうです。

【Big-A】買い物してみた！

　Big-Aにやって来ました。店内は、広めのコンビニくらい大きさで、スーパーにしてはコンパクトです。平日の昼1時、お客さんの姿は多くはありませんが、常時レジが稼働する程度の賑わい。

　店内に入ってすぐ、生鮮コーナーの野菜をチェックすると、玉ねぎ袋198円（税込み213.84円、以下括弧内は税込み）、じゃがいも袋198円（213.84円）、キャベツ一玉298円（321.84）円、ぶなしめじ98円（105.84円）。きのこはしめじのほか、舞茸やえのきも税抜き98円とお値打ち感があります。

イオンのディスカウントストア限定の激安PB品ズラリ！

　ネットで調べた情報によると、Big-AはPB商品を展開しているとあったため、商品をくまなく探したつもりですが、一つも発見できず……。

　一方で、イオン系列とあってトップバリュは豊富な品揃え。トップバリュより安価なシリーズ、いわゆる“トップバリュ黄色”のベストプライスも数多く扱っています。　

　ほかに、イオンのディスカウントストア専用のPBも販売。納豆や豆腐といった和の商品は「和日彩々」、牛乳やヨーグルトは「LA VIE SAINE」、おつまみは「うまみつまみ」といった調子でカテゴリごとにブランド名が違うため、関心を持たなければイオンのPBとはわかりません。

　ちなみに、これら“隠れPB”は、アコレ、ザ・ビッグ、パレッテでも扱われています。

　そんな「和日彩々」の豆腐は38円（41.04円）、たれ・からし抜きの小粒納豆も58円（62.64円）。ほかに、「LA VIE SAINE」の牛乳が168円（181.44円）でした。

まいばすけっとのような鮮魚コーナー

　鮮魚コーナーは注力していない店舗のようで、この日はあじの開き、ほっけの開きの棚がすっからかん。塩鮭、たらこは点数多めに置かれています。刺身は店内製造ではないパック品のビンナガマグロ、キハダマグロ、サーモンの切り落とし、いかそうめんなど。鮮魚コーナーはまいばすけっとと同じ印象を受けます。

　精肉では、アメリカ産豚肉細切れが100g99円（106.92円）。国産若どりささみが100g108円。こちらは、加工社がプライフーズ株式会社で、イオンのブランド鶏「純輝鶏」の生産者でもあるそうです。1キロのビッグサイズの国産若どり胸肉は598円（645.84円）となっています。

　商品棚を見ていて楽しかったのはカップ麺！　イオンのPB品だけでもバリエーションが豊富で、トップバリュ、ベストプライス、ディスカウント専用PBなどに加えて、通常のナショナルブランドメーカー品も揃っています。

　こちらの「ベトナム　フーティウ」はベトナムのカップ麺かと思いきや、ベストプライスのオリジナル品！　イオンがこんな本場感あるものを出しているとは知りませんでした。

　パンコーナーは税抜き98円均一で「イトーパン」の総菜パンがズラリ。卵は「サイズミックスたまご」が248円（267.84円）となっています。

198円（税込213.84円）のナポリタンの味は？

　惣菜コーナーはコンパクトながら、おむすび、サンドウィッチ、寿司に麺類と一通り揃っています。いくつか表示を確認したところ店内製造のものはありませんでした。

　惣菜の中でも極めてシンプルなパッケージで逆に目を引いたのが「ナポリタン」と「ミートソーススパゲッティ」。198円（税込213.84円）とお値段も潔い。購入することにします。

　実食したところ、見た目通りにケチャップがダイレクトに感じられる味わい。具のソーセージ、玉ねぎはおまけ程度ですが、量は一般的なボリュームがあり、214円なら全然アリ。価格も味も、高校の売店で買って食べたナポリタンを思い出しました。

【Big-A】まるでディスカウント型「まいばすけっと」？

　今回、実際に買い物をしてわかったことは以下になります。

①ナショナルブランドの安さより、イオンのPB品の安さが売り？
②鮮魚など品揃えが物足りない分野もある
③まいばすけっと的なサッと買い物ができる広さと品揃え

　ディスカウント価格を売りにするスーパーでいうとまっさきに「オーケー」が思い浮かびますが、ナショナルブランド品がどこよりも安いオーケーと比較すると、Big-Aはイオンのディスカウント専用PB品の安さが目につきました。その影響からか、たまたまなのにか、どのコンビニやスーパーでも見かけるド定番の「日清カップヌードル」がなく、似たようななPBカップヌードルが販売されていました（ライト版の「日清あっさりおいしいカップヌードル」は取り扱いあり）。

　コンビニくらいの広さのため、必要なものをさっと買うには便利そう。ディスカウントストアではないものの、同じくイオン系列のまいばすけっとと品揃えやコンパクトさは近いものを感じます。

　これからさらに物価高の波がやってくる中、イオンのディスカウント専用PBが注目される可能性もあり、Big-Aの強みにもなりそうです。どこまで店舗数を伸ばすのか？　注目したいと思います。