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スーパーマーケットファン > スーパー > 農協スーパー【Aコープ】トマトに衝撃

農協スーパー【Aコープ】が閉店ラッシュ……でも、買い物してわかった魅力は?

Aコープのロゴ(写真:スーパーマーケットファン)

 農協が運営するスーパーマーケット「A・coop(以下、Aコープ)」について、全国各地で閉店が続いています。Aコープとは、どんなスーパーなのか? 実際に買い物してきました。

目次

【Aコープ】とは?
2025年1月閉店の伊勢原店に行ってみた
【Aコープ】品質と味は確かなスーパー!

※2025年1月30日時点の情報です。
※価格はすべて税込み。

【Aコープ】とは?

 Aコープとは農業協同組合(Agricultural Cooperative)の略称。 つまり農協(JA)グループのスーパーマーケットで、国産を中心にした生鮮野菜や精肉を販売したり、JAグループのプライベートブランド「エーコープマーク」品も展開しています。なお、COOP(生協)のスーパーとはまったく別物です。

 全国に展開していますが、昨今は閉店が続出しているもよう。特に、鳥取県の全17店舗が23年~24年3月までにすべて閉業するというニュースは衝撃を与えました。

 これに続くように、岐阜県のAコープも25年2月末までに10店閉鎖すると報じられています。岐阜県の閉店店舗はすべて赤字営業だったとのこと。ほかにも、24年から25年1月末までに各地で閉業店舗があるようです。 

 なおエーコープと似たような施設には、生産者が農産物を直接販売するJAの「農産物直売所(JAファーマーズマーケット)」があります。

【Aコープ】2025年1月閉店の伊勢原店に行ってみた

Aコープ伊勢原高森店(写真:スーパーマーケットファン)

 1月31日で閉店するAコープ伊勢原高森店にやって来ました。「農産物直売所」の主張の強さにJAの要素を感じますね。

 店内では、閉店のお知らせと閉店セールのチラシが掲示されています。

閉店の案内(写真:スーパーマーケットファン)
閉店セールのチラシ(写真:スーパーマーケットファン)

 売り場に入ってすぐは、地元の名産品コーナー。JA神奈川による神奈川の商品が残りわずかに並んでいます。

 店内を見渡すと、閉店5日前のためほとんどの棚が空っぽ。平日の昼2時という時間帯のせいか客足もまばらで、ゆっくりと商品を見られるのはうれしい半面、活気のなさがさみしさもあります。

神奈川のコーナー(写真:スーパーマーケットファン)
空っぽの棚が目立つ(写真:スーパーマーケットファン)

 それでも、さすがJA! 生鮮野菜は一通り並んでいます。メインに陳列されているのは「JA」印のついたものが中心で、筆者は初めて目にするブランド野菜も多く、見ているだけで楽しくなってきます。

 たとえば、茨城県の「JAなめがたしおさい」のさつまいも「紅優紅」。細長い形状が特徴的ですね。

 「優れた甘さ!」との言葉の通り、焼き芋にして食べてみたところ、まるでスイーツのような濃厚さ。ねっとり系のさつまいもの中でも、かなりのおいしさです。

さつまいも「紅優紅」(写真:スーパーマーケットファン)

 JA豊橋の「とよはしトマト」はミディトマトのサイズ。真っ赤な完熟色がおいしそうで、実際に食べると、甘くてジューシー! 

 酸味と青臭さは抑えられていて、果肉は甘みがあり、トマトの旨みがすごい。ちょっと衝撃を受けました。

JA豊橋の「とよはしトマト」431円(写真:スーパーマーケットファン)

 精肉コーナーの棚も閉店に向けて片付けられていて、点数が絞られています。

 神奈川県のブランド肉「やまゆりポーク」、Aコープのブランド鶏だという「みちのくハーブ鶏」が目を引きます。その、みちのくハーブ鶏の「しっとりボイルドチキン」等が3割引きになっていたので、購入決定です。

Aコープでしか買えないことをアピール(写真:スーパーマーケットファン)
「しっとりボイルチキン 柚子胡椒味」716円(写真:スーパーマーケットファン)

 魚は干物も鮮魚もそろっていて、中でも小田原漁港の地魚が豊富な印象です。北海道産の真たら、宮城県産の生めかじきも並んでいて、どれも身が厚く、立派です。

 小田原漁港のいかの刺身は、パックしたてのものを店員が追加で並べていて、人気のほどがうかがえます。

「真さば」431円(写真:スーパーマーケットファン)

 惣菜コーナーでは、北海道産のじゃがいもを使ったコロッケの種類が多く、どれにしようかしばらく悩んでしまうほど。

 結局、おいしそうな「三種の旨みのかつ丼」のミニサイズを購入しました。帰宅後にさっそく食べてみると、出汁がしっかりきいていて、おいしい! 「三種の旨み」というだけあって、ふくよかな味わいです。

 スーパーが作るカツ丼、かつ重といえば、「オーケー」がおいしいと人気ですが、個人的にはAコープが1位タイに並びました!

「三種の旨みのミニかつ丼」323円(写真:スーパーマーケットファン)
ふたを外したところ(写真:スーパーマーケットファン)
おいしい!(写真:スーパーマーケットファン)

 ここまで、野菜、肉、惣菜と価格面でそれほど高さを感じていなかったんですが、パン売り場や牛乳コーナーで「あれ?」と止まってしまいました。

 ロイヤルブレッドが215円、牛乳は200円を切るものがなく、筆者の日常利用するスーパーやドラッグストアに比べると、購入をためらうラインだなと感じます。

【Aコープ】品質と味は確か!

「すりたて米処」(写真:スーパーマーケットファン)

 今回訪れたのは閉店を目前に控えたAコープですが、並んでいる野菜は確かな魅力があるものでした。肉も魚も地元のもの、国産のものに注力しているのは、大きな特徴といえそうです。

 また、JAとひとくちに言っても、直売所とスーパーでは取り扱う野菜がちょっとずつ違うのも発見でした。地元に密着した野菜が中心の直売所の一方で、Aコープは全国のJAから広く魅力的な野菜を取り揃えているようです。どちらも楽しい魅力がありますね。

 なお、今回「さすがJA」と驚いたのが、店内にある「すりたて米処」。米のブランドが指定すると、その場で精米してくれていたようです。

 品質と味は確かなものだと実感した今回。見かけたら立ち寄りたいスーパーのひとつになりました。

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  • スーパーマーケットファン編集部
  • スーパーマーケットファン編集部

    スーパーの魅力について、大手やローカル、激安店から高級店まで、店ごとに異なる特色や注目情報を、毎日お届けしていきます。

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